東独にいた
第二次世界大戦で敗れたドイツは、ベルリンの壁が象徴するように2つの国に分かれた。その1つの国、東ドイツ。 社会主義が支配するその国に住むアナベルは、 古本屋を営む青年・ユキロウに密かな恋心を抱いていた。 そして、国家の陰謀が絡む明かせない秘密を。 時代が、思想が、抗争が、二人を別つ壁となる――。 東ドイツに生きた人々を描く本格派歴史劇
以前読んだミュンヘンという映画の原作本
「イスラエル諜報特務庁(モサッド)」による暗殺計画を描いた小説(ノンフィクション)の中で、こういったスパイ活動に従事する人が、自身も暗殺される恐怖に怯え、夜もベッドの上で眠れずクローゼットの中で眠るという表現があったが、この「東独にいた」の舞台の「東ドイツ」でも、街中の至る所で、一般人が、一般人を監視して、密告をするという、そういう、お互いを疑い監視しあうという緊張感の中で秩序が保たれていた。
そんなだれも信用できないという重苦しく虚しい社会で、心の中に重く厚い扉を何重にも構えても、するりと進入して、いつの間にか心のど真ん中に居座ってしまう、愛。
そんな愛が、あったのか、なかったのか、信じる事ができるのか。。
そういう物語。
キャラクターもカッコかわいくてとても素敵だし、ひりひりする世界観がなんとも言えないし、とにかく面白いから、読んで!
(透明水彩でホワイトワトソン用紙に)
イラストがSM嬢みたいになったのは単なる私の性癖ですが、否定しても、否定したくても、ついつい虜になっちゃうって、愛ってSMみたいですね。
ばいちゃ