昔見た映画の事を思い出した。
「トリコロール/白の愛」と言うフランス、ポーランド、スイス合作映画。
クシシュトフ・キェシロフスキ監督の「トリコロール」三部作の中の一作品。
それぞれの作品が「自由(青)・平等(白)・博愛(赤)」(フランス国旗のトリコロール)を象徴しており、「白の愛」は「愛の平等」をテーマとしている。
(↑記憶が曖昧なのでWikiを参考にしてます)
3部作では他の映画シーンが映画のシーンに気付かないくらい一瞬入り込むというトリッキーな手法もあって3つ見るのがおぬぬめ。青(自由)のジュリエット・ビノシュの美を愛でるだけでも価値があると思う。
最初の舞台はフランス。ストーリーは、主人公のポーランド人の男性が妻に勃起不全が原因で離婚を申し立てられ、異国で言葉もわからず情けなくさまよう所から話が始まる。悲劇でもあり喜劇でもある。
ちなみに、ベルリンの壁が崩壊したのが1989年、社会主義崩壊後の混乱がまだ収まっていない時代の話だ。
以下はネタバレです 20年以上前の記憶なので違う点もあるかもしれませんがご容赦を
まず、主人公はどう見て冴えないおっさんであり、妻は透き通るような憂いをおびた美人であります。1990年代の映画なので、かなり記憶も薄れてますが、裁判と言っても、妻は主人公にかなり手ひどいことをしてた記憶があるが、とにかく打ちのめされ、みすぼらしくポーランドに帰って行くのである。(その過程もコミカルで面白いのですが)その先で、悪い奴に助けられ(?)悪事に手を染め、最後には元妻を言葉も分からないポーランドで刑務所送りにするのです。
とはいっても、アメリカ的痛快復讐劇な描写でなく、かといって憎悪に満ちたヒール的な感じでも無く、でこぼこの積み木を積み上げるように、まるでスエードの靴の手入れを、使い古した歯ブラシで細やかにするように、元妻に全身全霊の愛と絶望をささげるのです。
なんとも残酷で美しい話ですね。
さて、本題の「手話の話」になりますが、ストーリーの最後に主人公は刑務所の建物の外から窓越しに(格子越しと言った方がいいか)堀の中の元妻と遠くから対面をするのです。そして、妻は主人公に向けてあるジェスチャーをするのです。微笑を浮かべながらだったような気もするが、その辺はあいまいですが。当時はそれが何を意味するのか全く分からず「あれは何だったんだろう、フランスの手話なのかな?」とたまに思いだしてたのですが、時代、テクノロジーが発達して、しかし、私の胸は発達すること無く(関係ない)ググレカスすれば、何かの情報を得られる時代になり、ある時思い出したようにググれカスったわけですが
わけですが
わけですが
フランス人でもワカラナイという結果が得られました..........
ガーン!
でもね、作者もたぶん意味なんて持たせなかったんだよ。
「見る側が考えろ!悩め、議論しろ、戸惑いやがれ!そして、俺たちを愉しませて、新たな芸術として昇華させろ!」という芸術家ならでわの捻くれた作りだったのだと私は考えますが。
いかがでしょうか?トリコロール3部作はHuluかネトフリで見る事が出来たような気がしますが。もう(私的に)一番面白い白はネタバレしちゃったからね。テヘヘ